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ホーム>気になる健康コラム>屋内にいても低体温症の危険あり!その予防法とは
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日本救急医学会の調査によると、冬に重症の低体温症で救急搬送される人は、屋外より屋内での発症が3倍も多いことがわかりました。
日本救急医学会は2010年12月から2011年2月の3ヶ月間で、全国68の医療施設に低体温症で救急搬送された418人の症状を調べたところ、屋外で発症した人は100人、屋内で発症した人は303人、発症場所不明の人は15人という結果が出ました。
また発症年齢は、屋外の場合平均62歳、屋内の場合73.2歳で、低体温症により入院、後遺症が残った、死亡した割合の全てが屋外よりも屋内のほうが高かったそうです。
低体温症というと、登山途中で遭難した時などに発症するというイメージを持っている人が多いと思いますので、屋内での発症が多いというのは、ちょっと意外な結果かもしれませんね。
低体温症とは、通常は37度前後の直腸温(中心温度)が、何らかの原因で35度以下に下がってしまうことです。
人間の身体は、中心温度が37度で最も活発に働くようにできていますが、体温が35度以下になり低体温症になると、体の各器官の働きが低下し、血行不良や免疫力の低下などが起こります。
重度の低体温症になり、直腸温が30度以下まで低下すると、意識障害や心拍数の低下、消化機能の停止、不整脈の出現(心房細動や心室細動)などが起こり、重度の後遺症が残ったり、死に至ります。
普通、屋内にいれば低体温症にならないと思うかもしれませんが、高齢者は温度感覚が鈍くなっていて、寒さや暑さに鈍感になっているため、屋内でも低体温症に陥るリスクがあるんです。
さらに、糖尿病などの内分泌疾患を持っていたり、脳卒中後の後遺症がある場合は、温度感覚が鈍っているケースがありますので、低体温症のリスクはさらに上がります。
また、高齢者の場合、胃腸障害や食事制限、食欲低下などで栄養を十分に取っていない人も多く、体温を上昇させるためのエネルギーがないため、このような人は低体温症が急激に進みやすい傾向にあります。
屋内での低体温症を防ぐには、室温に気をつけることが最も大切です。室温は19度以上を保つようにすると、低体温症の予防になります。
また、高齢者や糖尿病や脳卒中の後遺症がある人は、自分が低体温症になるリスクが高いことを、家族に低体温症のリスクが高い人がいる場合はそのことをしっかり認識して、体調の変化などに注意を払いましょう。
屋内にいても、暖房器具を有効に使う、厚手の靴下を着用する、ひざ掛けを使う、重ね着をするなど防寒対策をしっかり行って、低体温症を予防するようにしましょう。
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