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細菌の感染によって、腎臓から染み出した尿が溜まる腎盂や腎杯、腎臓の組織などに炎症がおこります。短い期間に激しい炎症をおこす急性のものと、腎臓に細菌が住み着いてしまい長期にわたって徐々に炎症が悪化する慢性のものがあります。
急性腎盂腎炎の場合、寒気や高熱、むかつき、嘔吐、全身の倦怠感がおこります。急激に炎症がおこるため腎臓が腫れて、脇腹や腰、背中の痛みをひきおこします。頻尿となりますが、尿の量は少なく、血尿がでたり、残尿感や排尿時に痛みがでたりする場合もあります。
慢性腎盂腎炎の場合は、ほとんど無症状で、あったとしても倦怠感や頭痛などはっきりしない不調を訴えるだけです。急激に悪化すると、発熱や腰背部の痛みがおこり、進行末期となると、尿毒症となってしまいます。
急性腎盂腎炎の感染細菌は、大腸菌、プロテウス、緑膿菌、クレブシエラ、セラチア、シトロバクターなどのグラム陰性桿菌の仲間が4分の3で、残りは、ブドウ球菌や腸球菌などのグラム陽性球菌です。
最も多いのは、膀胱炎などをおこした細菌が、なんらかの原因で尿路を逆行して腎臓にたどりつき感染するものです。その他、尿路の病気やからだの他の部分にできた化膿している部分が血流にのって運ばれる場合もあります。
慢性腎盂腎炎の場合は、腎盂や腎実質内で繰り返される細菌感染が原因です。
急性の場合、夕方から夜にかけて高熱がでて、朝さがる特徴的な発熱の仕方なので、問診で熱の状態と、触診で押したときに膀胱部や腎臓部の痛みがないかどうか確認します。血液検査や尿検査も行われます。
治療により発熱などの症状がおさまってから、原因をさぐるため、静脈性腎盂造影や膀胱造影がおこなわれます。慢性の場合は、尿路感染を過去に発症していないか、などの問診を行います。
尿検査や血液検査、超音波検査、静脈性腎盂造影、CT、シンチグラフィーなどを行い、引き金となっている誘引をさがします。
急性の場合、入院して安静を保ちます。点滴なども用いて水分を多くとり、尿の量を増やすようにしながら、抗生物質を注射するなどの化学療法を行います。
症状が治まったら、内服薬に切り替え、原因となる検査を行い、病気がみつかったらその治療を行います。慢性の場合は、抗菌作用のある薬を用いる化学療法が行われます。
状態が安定したら、少量の薬を長期的に服用し、再発を防ぎます。誘因となっている障害があったら、その除去も行われます。
慢性腎盂腎炎と診断されたら、腎臓の状態を確認するために定期的な検査が必要となります。
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