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ホーム>再生不良性貧血>体験談(1)
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この体験談は、私が20歳のときに重度の再生不良性貧血と診断されてから9ヶ月間の入院を経て回復に至るまでのお話です。
私のこの体験談によって一人でも勇気づけられたり、何かのきっかけになれば幸いです。
今になって思うと日常生活の中でたくさんの異常サインが出ていたのですが、私はその病気のサインに気がつきませんでした。
私は当時大学2年生で一人暮らしをしていました。その頃は毎日たばこを1箱ほど吸い、お酒も週に何度か飲んでいる生活でした。
最初の異常は疲れやすいことでした。でも疲れやすいなんてみんなが同じだと思っていましたので特に深く考えることもありませんでした。
第2の異常はめまい・立ちくらみでした。今思うと貧血がかなり進んでいたためだとわかりますが、そのときは母親に「最近めまいや立ちくらみがするんだよね」と話したら、「あんたは不規則な生活してるからでしょ」と言われ、心当たりがかなりあったので納得してしまいました。
第3の異常は歯磨き後の出血でした。これはかなり前からあった記憶があります。最初はただの歯槽膿漏による出血だと思っていたのですが次第にひどくなり、夜寝る前に歯を磨き、朝起きたときに血の入れ歯ができるくらいにひどかったこともありました。
第4の異常は紫斑(出血斑)でした。初めに気がついたのは足のすねと太ももあたりの紫斑でした。これも父に話したら、「おれもそういう紫のブツブツは足にできるよ」と言っていたので少し安心していたのですが、二の腕にでき、首のまわりにできたときにはさすがにおかしいと思いました。
これだけの異常サインが出ていながら気がつくのがこんなに遅かった理由は、やはり「自分の医療・病気に関する知識不足」と「まさか自分が」という思い込みですね。
「ちょっと体調がおかしいかな?」くらいの気持ちで近くの県立病院に行きました。問診・採血が終わり、診察室での医者の口から出た言葉は「大変危険な状態ですから今すぐ入院してください!」というものでした。
そのとき私は何が危険な状態なのか、どのくらい大変な病気にかかっているのかということがまったく理解できず、「まあ2、3日の検査入院ということだったので、そのくらいなら入院もいい体験かな」なんて気持ちでした。
入院する前に骨髄穿刺(骨髄からの採血)をしましょうと言われ、心の準備をする間もなくベットに横になり、胸の中央だけ丸く穴があいているブルーのシートを胸にかけられました。
胸にイソジンをたっぷり塗り、骨髄に麻酔をした後、何かドリルのようなものでグリグリと胸を押され採血されました(麻酔をしているとはいえ、注射器で髄液を吸い出すときに引っ張られるのが痛いんですよ)。
その後、入院の準備をするといことで外出の許可をもらいました。まずは大学に行き、なぜかちょっと誇らしげに友達に、「入院することになったからお見舞いに来てくれよ」と告げました。
今考えると、みんなに心配されるのがなんだかうれしかったんですね。
寂しがりやなんで…。
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