一般的に看護師は聞いたことがある人も多いと思いますが、准看護師って言われてどんなお仕事しているか分かる人がどれくらいいるのでしょうか。看護師と准看護師は何が違うのでしょうか。
看護職には、看護師と准看護師の二種類があります。看護師は、准看護師と区別するために「正看護師」と呼ばれることもありますよね。
看護師は、3年以上の教育課程を受ける必要があり、「傷病者もしくは褥婦に対する療養上の世話または診療の補助を行うことを業とする者」とされています。また、看護師免許は厚生労働大臣が交付する国家資格です。
それに対し、准看護師は教育課程は2年間であり、「医師・歯科医師、または看護師の指示を受けて、傷病者もしくは褥婦に対する療養上の世話または診療の補助を行うことを業とする者」と定義されています。准看護師の免許は、都道府県知事免許であり、国家資格ではありません。
定義によると、看護師は自分の判断で看護を行うことができますが、准看護師は医師、歯科医師、看護師の指示を受けないと看護をすることができないんです。つまり定義上では、看護師の下に准看護師がいるんですね。
では、実際に病院などの医療施設で働く場合、どう違うのでしょう。病院に患者さんとして行った時に、「この人は看護師、この人は准看護師」と見分けがついたことありますか?見分けなんてつかないですよね。着用しているユニフォームも一緒ですし、仕事内容も特に変わりません。
定義では、看護師の指示を受けて仕事をする准看護師ですが、実際は看護師と同じ仕事をしているんです。資格は違うのに、仕事内容は同じ。でも資格が違うから、お給料には差が出ます。もちろん、看護師のほうがお給料は高いです。教育を受けた年数も違いますし、国家資格か都道府県知事免許かの違いはありますが、「仕事は一緒、でもお給料は違う」なんて、なんか変ですよね。
そもそも准看護師は、様々な感染症が流行した戦後に、早く看護師を増やす必要があったため、暫定的な措置として作られた制度です。そのため、現代では看護職を一本化し、准看護師は廃止しても良いのではないかという議論もされています。
准看護師が今後どうなるかは決まっていませんが、これから准看護師を目指す人は、廃止の議論がされているという現状を知っておいたほうが良いでしょう。

看護師の業務は、患者さんの日常生活援助と医師の診療補助です。そして、患者さんの「安全・安楽・自立」を目指して看護を提供します。
このように看護師の定義を書いてみても、具体的にイメージしにくいと思いますので、病棟勤務の看護師の日勤業務の流れをご説明します。
看護師の日勤は、申し送りから始まります。前勤務帯の担当看護師から、受け持ちの患者さんの状態や変化などを引き継いで、情報収集を行います。この申し送りをしっかり行わないと、スムーズに仕事が進みません。
急性期病棟の日勤帯の場合、受け持ちの患者さんの数は5人〜8人です。日勤帯での仕事は、バイタルサインの測定、全身清拭や入浴介助などの清潔ケアを主に行います。
このほか、食事介助や点滴や採血、皮膚トラブルの処置、検査出しや手術準備などを各患者さんの状態に合わせて行います。
またこれらの業務の間に、ベッドメイキングや患者さんのベッド周りの環境整備などもしています。
これらの業務を分類すると、全身清拭や入浴介助、食事介助、ベッドメイキング、環境整備が日常生活援助に当たり、点滴、採血、皮膚トラブルの処置、検査出し、手術準備などが医師の診療補助に当たります。
これらの業務を行うだけで、看護師の日勤はあっという間に過ぎていきます。
処置や手術準備などが重なると、時間が足りないほどです。これらの業務をこなしながら、各患者さんの詳細な看護記録を書かなくてはいけません。
この業務量を見れば、看護師の仕事はハードであることも納得できますし、残業が多いこともうなづけますね。
夜勤に入ると、みんな寝るから看護師の仕事も暇になると思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。夜勤帯は看護師の数が少なくなりますので、1人の看護師が15人前後の患者さんを受け持っています。
確かに清潔ケアなどは、夜間には行いませんが、夜間でもナースコールは頻回に鳴りますし、急変が起こることもしばしばです。
また、翌日の日勤のための手術準備などを行いますので、夜勤は夜勤で非常に忙しい日が多いのです。
これらが看護師の業務内容になります。
「日常生活援助」や「診療の補助」といっても、たくさんの業務があるんです。そして、それらは体力的に大変な業務ばかりですので、看護師の業務は、体力勝負と言えるでしょう。
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