看護師は憧れの職業で、なりたい職業の上位にいつも挙げられます。
ただ、良いイメージだけで実際に看護師になり、思っていた仕事内容とは違い、悩んでいる人も少なくありません。
いつも笑顔でキビキビ働いていますが、「白衣の天使」である看護師にだって、悩みはあります。看護師に多い悩みには、どんなものがあるでしょう?
まず一番目に挙げられるのは、労働環境がキツイということです。病棟で働く看護師は、夜勤も月に5〜6回はありますし、残業も多く、土日休みや連休が少ないんです。また仕事内容も、3K(キツイ、汚い、危険)と言われています。このような厳しい労働環境であるにもかかわらず、お給料はそれほど高くないんです。
お給料が高くないのに、仕事はきついし、拘束時間も長いと、どうしてもプライベートな時間は少なくなります。また、平日休みも多く、他職種の人達と予定を合わせづらいという悩みもあります。
2番目に挙げられる悩みは、職場の人間関係です。看護師は女性が多い職場です。看護師に限ったことではありませんが、女性が集まると、どうしても派閥ができたり、仲間はずれが起きたりと、人間関係がギスギスしますよね。看護師の職場は、忙しく体力的にも精神的にもハードですので、心の余裕がなくなり、人間関係が悪くなることが多いようです。
看護の仕事は、もちろん一人ではできません。受け持ちの患者さんはいますが、看護師同士が協力し合って仕事をしないと、仕事が進まないんです。協力して仕事をする必要があるのに、同僚同士でいがみ合っていたら、患者さんにも迷惑がかかりますよね。職場の人間関係に悩んで、違う病院へ転職する人もたくさんいます。
3番目に挙げられるのは、スキルアップについてです。看護師は、一生続けられる仕事です。経験を積んで一人前の看護師になった時に、今後どういう看護師を目指すのか、どういうスタイルで働くのか悩む人は多いんです。
看護師は、医師と違い専門の診療科があるわけではありませんので、将来の選択肢はある意味幅広いと言えるでしょう。今まで働いていた診療科のスペシャリストとして、認定看護師や専門看護師を目指すのか、自分の興味のある分野や診療科に異動して勉強するのか、保健師や助産師を目指すのか等様々なスキルアップ方法があります。
でも女性の場合、結婚や子育てなどのタイミングを考えなくてはいけないので、ライフプランに合わせてスキルアップの計画を立てなくてはいけないのが、難しいところです。
笑顔がトレードマークの看護師ですが、色々なことに悩みながらも、笑顔で患者さんに接しているんですね。
近年、医療はサービス業と言われています。この医療がサービス業であるという解釈には、賛否両論ありますが、サービス業である以上、患者さんからクレームを受けることもあります。
看護師が受けるクレームで多いものは、「対応が悪い」や「態度が悪い」などです。忙しい中で、看護師が優先順位をつけながら仕事をしていたため、緊急性の低い患者さんの対応が遅れてしまったという場合もあるでしょう。
もちろん、できるだけ早く対応することがベストですが、限られた人員の中で優先順位をつけながら仕事をしなければいけないので、患者さんへの対応が遅くなってしまい、そのことに苦情を言われることがあります。
この場合は患者さんはもちろん、看護師にもそれほど責任はないですよね。看護師は患者さんの命を預かる以上、緊急性の高いものから仕事をしなくてはいけません。責任はどこにあるかと言えば、すぐに対応できないような人数しか看護師を配置しない病院側にあるかもしれません。
でも、ただ単に対応が悪かったり、態度が悪いという場合も多いのも事実です。患者さんにとっては、病院に受診すること、入院することは非日常です。そして、体調が悪くて病院に来ているので、いつも以上にナイーブになっているでしょう。
しかし看護師にとっては、患者さんと接するのは、日常のことです。疾患を持っている患者さんに接することが日常的になってしまい、一人ひとりの患者さんを思いやることを忘れてしまった場合、対応が悪い、態度が悪いというクレームにつながるのだと思います。
また看護はサービス業ですが、全て患者さんの要求に応えるわけではありません。疾患のため絶飲食の指示がある患者さんが、食事をしたいと言っても、食事をさせるわけにはいきませんし、リハビリを嫌がる患者さんにも自宅に帰るために、リハビリをしてもらわなくてはいけません。
サービス業である一方、要求に応えられないことも多いことが、医療や看護の特徴です。患者さん側と医療職者側での解釈の違いも、クレームにつながる一つの要因だと思います。
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