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ユニセフは、エボラ出血熱の予防法を5つ挙げています。
1つ目が「生煮えの食べ物や野生生物の肉を避ける」ことです。現在の日本では、野生生物の肉を食べることはほぼないと思いますが、アフリカでは食用コウモリやサルを食べたことで感染したと推測される事例がありますので、予防法として覚えておきましょう。
2つ目が「石鹸で手を洗い、適切な衛生状態を保つ」ことです。エボラウイルスは患者の体液や排泄物、それに汚染されたものに触れて、粘膜や小さな傷口から体内に侵入します。
万が一、手にエボラウイルスが付着しても、体内に侵入する前に手洗いをしっかりして、洗い流してしまえば、感染することはありません。また、手指消毒のためにアルコール分を60%以上含んだアルコールジェルも有効です。
3つ目が「医療従事者は、適切な防護服を着用する」ことです。エボラ出血熱の患者に接するのは、医療従事者のみですので、これは一般の人にはあまり関係ないことかもしれません。
ただ、防護服を着ていても、アメリカでは看護師への二次感染が起こっていますし、ギニアでは看護師が手袋をしたままでメガネを押し上げただけで感染したことがありますので、医療従事者以外も、適切な防護服の着用すること、そして防護服を正しく取り扱うことの重要性を知っておいたほうが良いでしょう。
4つ目が「エボラ出血熱について正しい情報を広め、誤解を打ち消す」ことです。エボラ出血熱は空気感染を起こすなどの間違った情報は、混乱を招くだけです。パニックが起こると、それだけ感染拡大のリスクが増加しますので、きちんと正しい情報を確認するようにしましょう。
5つ目が「症状が出たらすぐに医療機関を受診する」ことです。この5つ目の予防法は、日本の場合は「医療機関を受診する」ではなく「保健所に連絡する」です。日本では、エボラ出血熱の患者が入院できる病院は限られていますし、症状が出た状態で不用意に移動すると、それだけウイルスを撒き散らすことになりますので、まずは保健所に連絡しましょう。
また、早期に治療を始めれば、それだけ生存の可能性が高まりますので、症状が出たらすぐに保健所に連絡して下さい。
そして、現在の日本でできる一番の予防法は、流行国に渡航しないことです。不要不急の状態で西アフリカなどの流行国に渡航すれば、それだけ感染のリスクは高まります。
エボラ出血熱は、患者に接触しなければ感染することはありませんので、流行国に渡航しないことが一番の予防法になるんです。

エボラ出血熱に有効なワクチンは2014年10月末の時点で、まだありませんが、全世界でワクチンの開発は進められています。
WHOによるとカナダの研究機関が開発したものとイギリスの大手製薬会社が開発したものの2種類の研究が進んでいるとのことで、アメリカやイギリス、スイスでWHO関係者や医療従事者ら、今後西アフリカの流行国に行く可能性がある人を対象に臨床試験が始まっています。
この臨床試験は12月にも結果が出る見込みで、その結果次第でリベリアで働く医療従事者への接種を進めていく計画です。
また、2015年6月末には数十万人分のワクチンが、2015年末には数百万人分のワクチンが製造される見込みとWHOは発表しています。
このままワクチンの開発が順調に進めば、来年にもエボラ出血熱の封じ込め、撲滅が可能になるかもしれませんね。

2014年10月末時点で、エボラ出血熱が上陸した国は患者が搬送されたケースも含めると、リベリア、シエラレオネ、ギニア、ナイジェリア、セネガル、マリ、アメリカ、スペイン、ドイツの計9ヶ国です。
このうち、感染拡大が活発なのはリベリア、シエラレオネ、ギニア、ナイジェリアの4ヶ国でしたが、ナイジェリアはエボラ出血熱の最長潜伏期間である42日間以上も新たな感染者が出ていないため、WHOが10月20日にエボラ終息宣言を出しています。
そのため、エボラ出血熱に感染する危険がある地域は西アフリカのリベリア、シエラレオネ、ギニアの3ヶ国となります。
2014年10月26日の時点で、外務省はギニア・シエラレオネ・リベリアの3ヶ国について、渡航者向けに不要不急の渡航は延期すること、入国しても航空便の運行停止で出国できなくなる可能性があることが勧告されています。

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