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インフルエンザの原因となるインフルエンザウイルスは、A型、B型、C型の3つに分類されますが、日本で流行を起こすのはA型かB型です。
特にA型は変異株が多く、日本だけでなく世界的な流行を引き起こすこともあります。2012〜2013年は、香港A型のインフルエンザウイルスが猛威を奮いました。
では、インフルエンザの流行時期はいつでしょう?
毎年冬になると、「今年もインフルエンザが流行しています」などのニュースをよく聞きますよね。皆さんも、「インフルエンザの流行時期=冬」というイメージがあると思います。
大体毎年、11月頃からインフルエンザの患者がポツポツと現れ始め、12月から3月にかけて患者数が多くなり、特に過去11年間のデータを見ると、1月下旬から2月上旬にかけてが最も患者数の多い時期となります。

なぜ、インフルエンザは冬に流行するのでしょう?それは、インフルエンザウイルスの活動環境に関係しています。
インフルエンザウイルスは、低温かつ低湿度の環境を好んで、活発に活動するという特徴があり、低温・低湿度の環境である冬に流行しやすいのです。
ある実験によると、温度21〜24度、湿度50%の環境での6時間後のインフルエンザウイルスの生存率は3〜5%だったのに対し、温度7〜8度で湿度を50%にすると6時間後のウイルス生存率は35〜42%、温度7〜8度で湿度22〜25%だとウイルス生存率は63%という結果が出たそうです。
この実験結果からも、インフルエンザウイルスが低温・低湿度で活発に活動することがわかりますよね。
また、冬になると空気が乾燥して、私たちの免疫力も低下することも、冬にインフルエンザが流行する一因になっています。空気が乾燥していると、鼻やのど、気管の繊毛運動が鈍くなり、ウイルスが進入しやすくなるのです。
インフルエンザウイルスが好む環境と免疫力が低下する環境が冬であることが、インフルエンザが冬に流行する理由と言えるでしょう。

インフルエンザって、毎年流行していますよね。一度感染したら、免疫力がついても良さそうなのに、なぜ毎年流行を繰り返すのでしょう?
インフルエンザウイルスに感染すると、確かに体の中に抗体ができますので、同じ型のウイルスには感染しにくくなります。インフルエンザのワクチンは、この免疫システムを利用したものです。
ただ、インフルエンザウイルスは、毎年少しずつ変異を繰り返し、遺伝子が変化していくんです。特にA型インフルエンザのウイルスは、変異を起こしやすいと言われています。
遺伝子が変化を起こして、変異株が出てくると、今まで獲得した免疫抗体では、感染を防ぐことができませんので、毎年流行を繰り返すことになります。

毎年12月から3月にかけて流行するインフルエンザですが、それ以外の季節、特に高温多湿の夏だったら、安心して良いのでしょうか?
インフルエンザウイルスが好む活動環境(低温・低湿度)を考えると、夏にインフルエンザは流行しないはずですが、ここ数年で沖縄や鹿児島では6〜9月にインフルエンザの流行が確認され、学級閉鎖をしている学校もあるんです。
沖縄や鹿児島だけでなく、香港や台湾など亜熱帯の地域でもインフルエンザの流行は確認されていますので、高温多湿の環境でも活発に活動できるインフルエンザウイルスがいるのかもしれません。
また、エアコンの普及により、夏でも室内は低湿度になっていることが多いので、以前よりもウイルスが生存しやすい環境になっているとも考えられます。

夏でもインフルエンザは注意しなければいけませんが、今の日本の現状だと、冬の12〜3月に流行する季節性のインフルエンザを、いかに予防するかが重要になります。
インフルエンザウイルスは感染力が強いため、インフルエンザの流行が始まってから、予防対策をしていては、既に手遅れになる可能性がありますので、流行が始まる前から、予防対策を徹底する必要があります。
インフルエンザ予防はワクチン接種のほかに、手洗いうがいをこまめに行うこと、人ごみではマスクを着用すること、加湿器などを使って空気の乾燥を防ぐこと、規則正しい生活を送り免疫力をつけておくことなどがあります。
インフルエンザの流行時期を知っておくことで、これらの予防対策も取りやすくなりますよね。今シーズンは、流行時期の前から予防対策を行って、インフルエンザ感染を防ぎましょう。

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