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ホーム>感染症情報>マイコプラズマ肺炎の治療と予防
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マイコプラズマ肺炎の治療は、抗生物質の投与が基本的な治療となります。軽症の場合は、抗生物質の内服を続けることで、症状は軽快していきますが、重症の場合は、点滴で抗生物質を投与することもあります。
また、咳や鼻水、のどの痛みがひどい場合は、その症状を和らげるような対症療法を行います。
最近問題になっているのは、抗生物質(マクロライド系)が効かない耐性のあるマイコプラズマが出てきていることです。この抗生物質に耐性を持つマイコプラズマ肺炎の割合は、2000年には約15%だったのに対し、2006年には30%にも増えています。
今後は、この耐性を持つマイコプラズマ肺炎は、さらに増えていくと考えられていますし、マクロライド系だけでなく、ほかの抗生物質に耐性を持つマイコプラズマが出現するかもしれません。
マイコプラズマ肺炎は、飛沫感染ですので、手洗いとうがいが重要な予防法になります。また、住んでいる地域で流行している場合は、手洗いとうがい以外に、人混みを避け、外出時にはマスクを着用するようにしましょう。
ただ、マイコプラズマ肺炎は潜伏期(1〜3週間)にも排菌していますし、有効なワクチンもありませんので、100%予防することは難しいでしょう。
マイコプラズマ肺炎の好発年齢は5〜12歳で、子供が感染しやすい病気です。マイコプラズマ肺炎の特徴として、肺炎の割には元気で状態が良いということがあります。そのため、長く咳が続いていても、医療機関への受診が遅れてしまうケースがあるんです。
症状が軽い場合は、自然治癒することもありますが、合併症を発症し、重症化することもありますので、元気で食欲もあるような時でも、咳が長く続くような場合には、早めに医療機関を受診しましょう。
また、発症直後でも、状態が比較的良く、登校できるような元気がある場合でも、他人に感染させる可能性がありますし、無理をすると症状が悪化しますので、学校や保育園、幼稚園はお休みさせましょう。
マイコプラズマ肺炎は、子供だけの病気ではありません。大人も感染することがあります。大人が感染する場合、お子さんがマイコプラズマにかかり、その看病をしている間に感染してしまうケースが多いんです。
大人がマイコプラズマ肺炎にかかった場合、子供と同じような症状が現れますが、子供と比べて湿性の咳になる傾向があります。
また、家庭に好発年齢のお子さんがいる場合は、感染させる可能性が高いので、しっかり治療をうけるだけでなく、本人はマスクを着用し、手洗いをしっかり行うこと、家族には手洗いとうがいを徹底させ、寝室は別にするなどの感染予防対策を行いましょう。
マイコプラズマ肺炎は、学校保健安全法により第3種の学校感染症に指定されていますが、「条件によっては出席停止の措置が必要」とされています。
出席停止期間は、「症状により学校医その他の医師において感染の恐れがないと認めるまで」とされていて、明確な規定はありません。2012年の日本小児科学会の予防接種・感染対策委員会によると、「症状が改善し、全身状態のよい者は登校(園)可能」としています。
このようにマイコプラズマ肺炎の出席停止期間は、非常に曖昧なものですが、他人に感染させないように、主治医の許可が出てから登校するようにしましょう。
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