   |
|
ホーム>感染症情報>感染症情報>インフルエンザの症状 〜発熱、関節痛、神経痛など〜
|
|
 |
 |
|
インフルエンザの症状には、どのようなものがあるかご存知ですか?
インフルエンザを重症化させないためには、早期診断・早期治療が欠かせません。タミフルなどのインフルエンザ治療薬は、発症後48時間以内に服用を開始しないと効果がありません。
インフルエンザの症状を知っておくことで、インフルエンザの早期診断・早期治療に生かしましょう。

インフルエンザの症状は、全身に及びます。
主な症状としては、高熱、強い悪寒、倦怠感、頭痛、関節痛、筋肉痛、咳や痰、のどの痛み、くしゃみや鼻水、腹痛や下痢などがあります。
これら全ての症状が現れるとは限りませんし、咳や痰などの呼吸器症状が強く出たり、腹痛などの消化器症状が強く出たりなど、「インフルエンザ」と診断されても、シーズンによって症状が異なる場合もあります。
インフルエンザに特徴的な症状として、高熱、強い悪寒(特に発熱前)、関節痛や筋肉痛を覚えておくと良いでしょう。この症状が現れたら、インフルエンザを疑って、すぐに医療機関を受診してください。

インフルエンザによる発熱は、38度以上の高熱であることが特徴です。場合によっては、39〜40度まで上がることも珍しくありません。
普通の風邪は、発熱しても朝は37度台で夕方になると熱が上がるケースが多いのですが、朝から38度を超えている場合は、インフルエンザを疑いましょう。
高熱が出ると、解熱剤の服用を考えると思いますが、小児のインフルエンザで安易に解熱剤を使用すると、インフルエンザ脳症を発症する可能性があります。インフルエンザ脳症は、通常のインフルエンザの症状に加えて、意識障害や痙攣などが起こります。
インフルエンザ脳症の死亡率は約10%と高く、脳に後遺症が残ることもありますので、インフルエンザが疑われる高熱の場合は、自己判断で解熱剤を使用せず、医療機関を受診して、医師の指示に従うようにしましょう。

インフルエンザにかかると、関節痛や神経痛が起こることがあります。どちらも、普通の風邪ではあまり起こらない症状で、インフルエンザに特徴的な症状と言えるでしょう。
関節痛も神経痛も、インフルエンザウイルスから体を守ろうと免疫システムが働いているために起こります。
インフルエンザウイルスが体内に侵入すると、ウイルスを異物とみなして、免疫機能が働きだします。マクロファージなどの免疫細胞がインフルエンザウイルスを攻撃する時に、サイトカインという物質が分泌されますが、このサイトカインは免疫機能を活性化させるのと同時に痛みを起こすのです。
このサイトカインが関節内の関節包に溜まると関節痛を引き起こしますし、サイトカインが全身の神経を刺激することで、神経痛を引き起こすというわけです。
インフルエンザによる関節痛は、熱が上がる時に、膝や肘、肩などの大きな関節で起こることが多く、神経痛は顔(三叉神経痛)や肋間神経痛などか体の一部に出ることもありますが、全身の痛みに襲われることもあるようです。

インフルエンザの症状は、風邪と似ていますので、「これはインフルエンザ?風邪?」と迷うことも多いと思います。インフルエンザと風邪の症状の違いを覚えておきましょう。
風邪は、咳や鼻水、のどの痛みなど咽頭や呼吸器系の症状が主なもので、発熱は38度以下であることが多く、消化器症状も強くありません。
それに対し、インフルエンザは38度以上の急な発熱と筋肉痛、倦怠感、悪寒などの全身症状が現れた後に、咳や鼻水などの症状が出てくるという特徴があります。
咳や鼻水などの症状がなく、突然高熱が出たら、インフルエンザを疑ったほうが良いでしょう。

インフルエンザの症状は、風邪よりも重く辛いものですが、どのくらいの期間続くものなのでしょう?
インフルエンザの潜伏期間は1〜2日ですが、その後悪寒や倦怠感、急な高熱、関節痛などの全身症状が3日ほど続き、全身症状がある程度落ち着いた後、鼻水や咳などが1週間ほど続きます。
そのため、症状が現れてから治癒するまでには、1週間から10日ほどかかります。発症後すぐにインフルエンザ治療薬(タミフルやリレンザ)を服用すれば、治癒期間は短くなります。

インフルエンザは、通常1週間〜10日で治癒しますが、小児や高齢者の場合、重篤な合併症を引き起こすことがあります。
小児に多い合併症は、上記でも述べたインフルエンザ脳症です。5歳以下の子供が発症するケースが多く、1年間に100〜300人の子供が発症しています。
具体的な原因はわかっていませんが、解熱剤の使用とインフルエンザ脳症の関連性が指摘されていますので、小児がインフルエンザにかかり、高熱が出ている場合は、自己判断で解熱剤を使用するのは避けたほうが良いでしょう。
高齢者に多い合併症は、肺炎です。インフルエンザウイルスが肺炎を発症させるわけではありませんが、インフルエンザにかかった後、免疫力が低下し、細菌による肺炎を併発しやすくなるのです。
これらの合併症は、命にかかわるものですので、合併症を予防する意味でも、インフルエンザ自体を予防する意味でも、ワクチンの接種や手洗いうがいなどの予防対策はしっかり行いましょう。

|
|
|
インフルエンザ検査→ |
|
|
|
Copyright(C) これであなたも医の達人 All Rights Reserved. |
|