市販されている次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)は5〜6%の濃度となっているので、500mlのペットボトルを用いて希釈すると便利です。500mlのペットボトルのフタには5ml入ります。
@次亜塩素酸ナトリウム製品の原液をフタ2杯ペットボトルに入れる。
A水道水を入れて500mlとする。
これで約1,000ppm(0.1%)の次亜塩素酸ナトリウム液となる。
Bそれを5倍希釈すると200ppm(0.02%)となる。
なお、塩素剤の使用にあたっては、使用上の注意を十分確認して行ってください。
ノロウイルス患者の糞便・吐物が付着した衣類や布団等は、ウイルスが飛び散らないように洗剤を入れた水の中で静かにもみ洗いをしてください。その際には、洗い中のしぶきを吸い込まないようにし、周りにまき散らさないよう気をつけてください。
下洗いしたリネン類の消毒は85℃、1分間以上の熱水洗濯を行いましょう。熱水洗濯が行えないときには200ppm(0.02%)の次亜塩素酸ナトリウムの消毒を行いましょう。洗濯後に十分にすすぎ、高温の乾燥機等を使用すると、より確実にウイルスを殺すことができます。ただし、乾燥機等の排気は外に出してください。
なお、下洗いした液、場所は200ppm(0.02%)の次亜塩素酸ナトリウムの消毒を行い、その後洗剤を使って掃除をしましょう。
二枚貝は中心部まで85℃で1分間以上加熱すれば感染性は消失(不活化)すると考えられますので、十分に加熱をすることを心がけましょう。生食する食材(生野菜、果物など)は流通経路での汚染の可能性もありますので、よく水洗いしましょう。
泥付き野菜やカキなどの二枚貝に使用した調理器具およびシンクは、十分な流水で3回洗浄し、中性洗剤で洗浄後、再び十分な流水で洗剤を流します。次いで85℃以上の熱湯で加熱、または200ppm(0.02%)の次亜塩素酸ナトリウムで浸すように拭き、10分後に水洗いをします。
ノロウイルスを殺滅させるには加熱が最も確実な方法であり、次いで洗い流すことです。
ノロウイルス患者が使う食器は使い捨てのものを使用することが望ましい。使い捨てのものを用意できないときには、食事の終わった直後に200ppm(0.02%)の次亜塩素酸ナトリウム液に十分浸して消毒し、一番最後に洗い流し、その後、高温の乾燥機等で加熱滅菌しましょう。
居室に人が居るときは、次亜塩素酸ナトリウムでの消毒ができないので、70%以上のエタノールで3回拭きます。シーツ、ベッド等はアイロン(90℃以上の温度)をしっかりかけてください。床は高温のスチームで消毒を行います。
患者の入浴はできるかぎり避けましょう。止むを得ず入浴するときには、入浴後直ちに、浴槽周り、浴槽内を200ppm(0.02%)の次亜塩素酸ナトリウムの消毒を行いましょう。
下痢症状が治まった後も、2週間程度はシャワーのみとし、使用後には200ppm(0.02%)の次亜塩素酸ナトリウムの消毒を行いましょう。なお、入浴する際には、お尻周りを十分に洗い流した後、入浴しましょう。
吐物や糞便を処理するときにはガウン(エプロン)を着用し、自分の服等にウイルスが付着することを防ぎます。さらに、使い捨てのマスクとプラスチック手袋を着用し、周りを汚染させないように行います。
次にペーパータオルや新聞紙等で汚物を拭き取り、拭き取ったペーパータオル等は、市販の次亜塩素酸ナトリウム製品を塩素濃度1,000ppm(0.1%)に希釈したものに5〜10分間浸します。その後、もう一度200ppm(0.02%)の次亜塩素酸ナトリウムで浸すようにします。
金属部分は塩素で腐食してしまうので、10分後によく水道水で湿らせたペーパータオル等で塩素を拭き取ります。塩素を使用する際には、塩素ガスが発生しますので、窓などは開けて換気するようにしてください。
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