診療放射線技師とは、医師や歯科医師の指示の下に、診療や治療のためにX線やα線、β線などの様々な放射線を患者に照射することを業務としている医療職者のことです。
「レントゲン技師」や「X線技師」とも呼ばれていて、健康診断で胸部レントゲンを撮る時などに、診療放射線技師と接する機会があるでしょう。

診療放射線技師は国家資格のため、規定の教育課程で3年以上学び、診療放射線技師国家試験に合格しなければなりません。
診療放射線技師になるための教育課程には、専門学校、短期大学、4年制大学がありますが、医療の高度化・専門化が進んでいく中で、診療放射線技師も高度な知識が要求されるため、4年制大学での教育が主流となってきています。また、大学院へ進学する者も増加しています。

診療放射線技師の具体的な仕事内容は、X線撮影(レントゲン撮影)やCT、血管造影などの検査のほかに、ガンなどの放射線治療も行います。これらは、放射線を使用した仕事ですが、実は放射線を使用しない仕事もあるのです。
放射線を使用しないものには、MRI、超音波(エコー)検査、眼底写真撮影があります。以前は、これらは診療放射線技師の業務範囲外でしたが、1993年より診療放射線技師の業務に付け加えられました。
また、診療放射線技師の重要な仕事に、放射線の管理運営も含まれています。患者さんだけでなく、放射線に近い場所で働いている医師や看護師の被曝量を定期的に測定し、健康への影響がないかどうか管理しています。
診療放射線技師の活躍の場は、病院やクリニックなどの医療機関だけでなく、研究所や原子力発電所、医療機器メーカーなど放射線を扱う様々な分野に広がってきています。

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