調理師は、その名のとおり調理の専門家で、安全な料理を提供するプロのことです。
調理師になるためには、厚生労働大臣の指定する調理師養成施設において、1年以上調理師として必要な知識、技術を取得して卒業するか、2年以上の実務経験を積んだ後に、都道府県知事が行う調理師試験に合格する必要があります。
調理師試験は都道府県知事が行っていて、調理師免許も都道府県知事が交付していますが、調理師法という法律で定められているため、調理師は国家資格です。
調理師というと、レストランで働いている姿が一番最初に思い浮かぶかもしれませんが、医療施設である病院も調理師の活躍の場のひとつなんです。
入院施設のある病院では、その患者さんの病気や状態に応じた病院食を出す必要があります。
病院食は、腎臓食、痛風食、糖尿病食、高脂血症食、高血圧食など様々な種類があり、その種類によって献立も異なります。
病院食の献立を考えるのは、管理栄養士の仕事ですが、実際に調理をするのは調理師の仕事です。
その病院の規模によって入院患者さんの数は違いますが、大学病院など大きな病院になると1000人前後が入院しています。
その患者さん一人ひとりに合わせた食事を作るのは重労働ですし、朝食・昼食・夕食と1日3食毎日作る必要がありますので、勤務時間も一定ではありません。
また、制限食の患者さんに誤って一般食を提供すると、その患者さんの健康状態が悪化しますので、責任の重い仕事でもあります。
責任が重く重労働な病院での調理師の仕事ですが、調理と食を通じて患者さんの治療や健康促進に携わることができるため、やりがいのある仕事であると言えるでしょう。
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