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ホーム>気になる健康コラム>夏風邪の一種「手足口病」。子供を手足口病から守るには?
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6月末の時点で、手足口病の患者数が8週連続で増加していることが、国立感染症研究所感染症疫学センターの調査でわかりました。
この研究所が定める「流行警報レベル」を超えたのは、東京都内の10保健所管内や佐賀県、埼玉県、広島県、三重県など全国各地に広がっています。また、宮崎県でも7月に入り、手足口病の患者数が増加して、7月第一週には流行警報レベルを超えました。

手足口病とは、ウイルス性の疾患で、コクサッキーA16やエンテロウイルス71が主な原因ウイルスです。
手足口病は、夏風邪の一種で、5月から8月に乳幼児を中心に流行し、手のひら、足の裏、口の周りや口腔内に2〜3ミリの水泡が出ることが特徴です。また、患者の20〜30%は、38度以上の発熱が伴う場合もあります。
水泡ができると、口腔内は刺激物を食べることで、痛みを感じることもありますが、手や足の水泡は、痛みやかゆみを感じないことがほとんどです。
お子さんが、手足口病にかかったら、口腔内の水泡の痛みで、食事や水分を取れない場合が出てきます。その時は、柔らかく食べやすい食事を用意したり、熱いものや刺激物を避けるようにしましょう。また、手足口病は、夏に流行しますので、脱水にならないように、できるだけ水分補給を心がけてください。
手足口病の潜伏期間は3〜4日ですが、特に有効な治療法はなく、対症療法のみとなります。しかし、多くの場合は1週間〜10日程度で、自然に治癒します。ただ、稀に髄膜炎や脳炎、心筋炎などを合併する場合がありますので、高熱が続いたり、痙攣や嘔吐などがある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

手足口病の感染経路は、飛沫感染や接触感染です。感染者の咳やくしゃみ、排泄した便の中にウイルスが潜んでいます。そのため、一番の予防法は、感染者に近づかないということです。
ただ乳幼児は、保育園や幼稚園などで集団生活を行う場合が多いですので、手足口病を100%予防することは、事実上不可能となります。集団生活を送りながら、手足口病を予防するためには、手洗いとうがいの励行、タオルの共有は避けるなどしかありません。
東京都文京区では、手足口病が集団発生した保育園や幼稚園の職員や保護者らに注意喚起を行い、手洗いとうがいの徹底やオムツ処理の際の注意を伝えたところ、前週よりも患者数が減少したとの結果もありますので、手洗いやうがい、保護者の注意で一定の予防効果を得ることができます。
手足口病は、乳幼児に多い感染症ですので、保護者や周囲の大人が注意してあげることで、感染のリスクを減らすことは可能です。秋になるまでは、手足口病の患者数が増えていくことが予想されますので、大人が有効な対策を取ることで、子供の手足口病を予防しましょう。

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