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ホーム>気になる健康コラム>憶えておきたい薬の副作用
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副作用とは、本来起こるべき薬の効果以外におこる症状をいいます。
花粉症などでアレルギーの薬を飲むと、鼻水は止まるけど、眠くなってしまう、などが良い例です。アレルギー症状の改善以外に、中枢神経にも薬が働き、副作用として眠気がおこるという訳です。
市販薬を買うと、使用上の注意が同封されていますが、ちゃんと読んだことがありますか?
飲む量以外は自分には関係ない、ときちんと読んでいない人が多いのではないかと思います。
しかし、実際体調の変化を感じたときに、書かれている副作用の事を知っているのと、知らないのでは、その後の対応が全く違います。
軽い副作用で済むのか、重篤な病に発展してしまうのかは、知っているか、いないかに関わっているのです。
薬を飲み始めたらどうも胃の調子が悪い、こんなとき薬のせいなのか、他の理由なのか、どう判断したら良いのでしょうか。
考えられる原因としては、「薬の副作用」、「たまたま具合が悪くなった」、「心理的なもの」、などがあります。
実際に副作用かどうかは、その薬でおこる可能性がある副作用か、飲むたびにおこるのか、使用をやめれば改善するのか、他の要因はないのか、など総合的に見極めなければなりません。
いずれにしても、医師や薬剤師により判断がされ、薬の量を変えたり、薬自体を変えたりします。気になる症状があったら、まず医師や薬剤師に相談するべきです。
もし、薬を飲んだ後に、以下のような症状が現れたら副作用を疑って、かかりつけの医師に相談してみましょう。
・湿疹
薬が原因の場合は、薬疹と言います。薬を服用してから数分、もしくは3〜4日までの間に、体の色々な部分に湿疹が現れます。
・尿や便の変化
ビタミンBを服用すると、尿が濃い色になりますが、それ以外の薬で尿の色が褐色や茶色に変わったり、尿の量が減ってしまった。
一部の抗生物質では、便がゆるくなり、下痢や咳止めの薬の中には便秘になってしまう場合もあります。
・不眠や眠気などの睡眠障害
アレルギー薬や風邪薬、筋肉を和らげる薬、不安を和らげる薬などで、眠くなることがあります。また、一部の鎮痛剤や喘息の薬では、不眠の症状がでることもあります。
・風邪に似た症状が長引く
運動もしておらず、風邪でもないのに、筋肉痛や関節痛が続いてしまう。また、一部の高血圧薬には、赤ら顔や咳が出てしまう事もあります。
・ショック症状
薬を飲んで、苦しくなったり、失神やかゆみが出て、ショック症状をひきおこします。薬に対するアレルギー反応です。
副作用を防ぐには、自分の意識も大切です。
●決められた用法用量を守る
●自分で他に飲んでいる薬や副作用の経験など、きちんと記録して
医師や薬剤師に伝える
●注意すべき副作用などの説明をきちんと受ける
●市販薬であれば、使用上の注意をよく読む
●「何か変だ」と感じたら、すぐに医師や薬剤師に連絡して、指示を
あおぐ
・スティーブン・ジョンソン症候群(SJS)
別名、皮膚粘膜症候群。高熱を伴い、全身の皮膚、口、目の粘膜に発疹・赤くなる、やけどのような水疱が現れます。治療が遅れると、失明する事もあります。
危険性のある薬剤としては、全身麻酔剤、催眠鎮静剤、解熱鎮痛消炎剤、利尿剤、降圧剤など、原因となる薬物は1100種以上あると言われています。
・偽アルドステロン症
体内に水とナトリウムがたまり、体からカリウムが失われるために、尿量の減少、手足の脱力、圧力上昇、筋肉痛、倦怠感、手足のしびれ、頭痛、むくみ、喉の渇き、吐き気、嘔吐などがおこります。
多くは、甘草もしくはグリチルリチンを含有する医薬品が原因です。
・無菌性髄膜炎
多くはウイルスが原因ですが、非ステロイド性消炎鎮痛剤などの薬が原因でおこる髄膜炎もあります。首筋のつっぱりを伴った頭痛、発熱、吐き気、嘔吐、意識混濁などがおこります。
・メトヘモグロビン血症
赤血球中のヘモグロビンの一部がメトヘモグロビンに変化してしまい、赤血球の酸素運搬機能が低下して、貧血症状がおこります。チアノーゼをおこす場合もあります。
先天性の場合や飲食物中の硝酸態窒素の他、解熱鎮痛剤のフェナセチン、虚血性心疾患の治療薬、アニリン、アセトアニリド、ニトロベンゼン、亜硝酸アミル、亜硝酸プロピルを含む薬剤でおこる場合があります。
●胃腸障害(胃のむかつき、胃痛、吐き気などをおこす)
●肝障害(吐き気やだるさ、黄疸などが現れる)
●イレウス様症状(腸で内容物の通過が妨げられる)
●間質性肺炎(肺の間質が肺炎をおこし、血液に酸素が取り込め
ず、低酸素状態となり、空咳や息切れ、呼吸困難などがおこる)
●喘息(アスピリンなど解熱鎮痛成分で起こることが多く、外用薬
でも起こることがある)
●排尿困難・尿閉(副交感神経の働きを抑制する成分が配合され
ている薬により、膀胱排尿筋の収縮が抑制されるためにおこる)
●眼圧上昇(副交換神経の働きを抑制する成分を配合した薬に
よって、誘発される事がある)
●接触性皮膚炎・光線過敏症(外用薬により起こることがある)
●薬疹
副作用は重篤で一刻を争う場合もありますが、逆に我慢できる程度の症状だと、ついつい放置してしまい、悪化させてしまう場合があります。
薬を飲み始めて、気になる症状が出てきたら、処方薬の場合は、医師に、市販薬の場合は、薬剤師に早めに相談するようにしましょう。
また、薬を飲んで副作用がでた場合は、その薬の名前を必ず覚えておいて、次回薬が必要になったとき、医師や薬剤師に必ず伝えるようにしましょう。
最近では、薬に対する体質検査などもできるので、一度弱い薬剤の種類がないか検査してみるのも良いかもしれません。
また、市販の鎮痛剤などを飲んだとき、効果が出ないからといって、使用量を増やしても、効果が高まるより、副作用の危険性が高まる事をしっかり憶えておきましょう。
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