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ホーム>気になる健康コラム>冬の肌トラブル!〜粉ふき肌〜
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冬におこる肌トラブルの大きな原因のひとつは、空気の乾燥です。口元や目元はもちろんですが、肌を保護する皮脂を分泌する皮脂腺の数が少ないすねも、身体の中でも特に乾燥しやすい部位とされています。
健康な肌は、皮脂と汗が混ざってできる皮脂腺によって、外部からの刺激や乾燥から守られていますが、すねは元々皮脂が少ない部分なので、寒さや乾燥によって水分が失われやすいのです。
水分が失われると、正常な角質を作る能力が低下し(角化異常)、角質が溜まっても上手に剥がれなくなってしまいます。やがて乾燥で表面がひび割れて、そのひび割れによって、さらにバリア機能が失われ、乾燥が進むという悪循環が始まります。
また、すねに限って言えば、曲げ伸ばしをしないので、症状が目に見えて現れないため、気がつかないうちに進行してしまい表面の皮膚がめくりあがり、粉ふき肌になってから気づくことが多いのです。
これらをまとめてみると
1.寒さ、乾燥によって肌細胞の元気がなくなる
2.角質を作る能力が低下することで、乾燥して元気がなくなった
肌細胞が成長できず縮小する場合もある
3.古い角質が上手に剥がれず堆積して厚くなる
4.肌に柔軟性がなくなり、亀裂が入る。
5.ついには、めくれあがって粉ふき状態になる
一般的に、皮脂の分泌量は男女ともに30代をピークに低下していく、と言われています。30代、40代を対象とした意識調査(池田模範堂)によると、乾燥が気になる部分としてすねをあげるひとが60%以上(そのほかは、腕、背中・腰、ふともも、ふくらはぎ、首など)、すねの乾燥が気になる人の80%以上が粉ふき肌を経験しているそうです。
また、鼻の周りや口元の皮膚が細かく裂けて、フケのようになっている顔の粉ふき状態も深刻にとらえられているようです。
粉ふき肌の対処法の一番は、保湿です。
入浴後の肌は水分を失いやすいので、湯上り後5分以内にクリームなどを使って保湿しましょう。化粧水で水分をたっぷり与え、乳液やクリームでしっかりと蓋をするのが大切です。化粧品自体も、保湿成分が沢山入っているものを選びましょう。時間があれば、たっぷりの化粧水をコットンに染み込ませ、パックするローションパックもおすすめです。
保湿成分としては、水分を保持する効果のある細胞間脂質、セラミド、NMFなどがあります。すねなどのセルフケア剤としては、ヘパリン類似物質を含むクリームに効果があるようです。
室温は必要最低限にして、湿度を保つようにしましょう。加湿器もよいですが、洗濯物を室内に干しても湿度は保てます。
冬は熱いお風呂に入りたいところですが、お湯の温度が高いほど肌の皮脂が失われてしまいます。40度位のぬるめのお湯に入るようにしましょう。半身浴がブームになっていますが、冬場は風呂場自体を温められる環境でない限りはお勧めできません。身体はナイロンタオルでゴシゴシこするのは少ない皮脂をさらに減らしてしまうので、石鹸を泡立て手のひらでなでるように洗ってください。
洗顔は、洗顔料をたっぷり泡立てて、泡を転がすように優しくなでて洗ってください。すすぎ過ぎると、肌の皮脂が流れすぎて乾燥の原因となるので注意が必要です。
洗った後は、タオルでゴシゴシせず、軽く抑えるようにふくことも大切です。
身体のなかで、栄養が一番最後に届くのが皮膚なので、偏食やダイエットなどすると、皮膚まで栄養がまわらず、より乾燥してしまいます。バランスのよい食事を心がけましょう。
すでに粉ふき肌がひどくなっている場合、肌自体が保湿機能やバリア機能を失っており、自力で回復するのは難しいため、保湿するだけでなく、肌の機能を元から回復させる必要があります。
よく保湿クリームとして尿素が入っているものがありますが、尿素の特徴は角層を溶解することです。つまり、かかと、ひじなど角質が厚い部分や体積した部位に対して効果が高い成分です。肌やすねなど、皮膚の薄い部分に使う際は慎重にすべきで、現在では皮膚科専門医でもペバリン類似物質含有のクリームが主流になっています。
このように、肌トラブルにあわせて、正しい成分を選ぶのも大切なことなのです。
セルフケアで改善しない場合は、早いうちに皮膚科と相談し、正しい薬を使用して、しっとりとした肌を取り戻してください。
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