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ホーム>気になる健康コラム>デング熱の潜伏期間・感染経路・予防策を知りましょう。
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ここ数十年にわたって、地球温暖化が世界的な問題になっていますよね。地球温暖化を止めるために、二酸化炭素の削減の取り組みなども世界各国で行われています。
この地球温暖化による気候変動が原因で、熱中症や感染症が増えると予測されてるんです。世界保健機関(WHO)は、地球温暖化を放置すれば、感染症や熱中症が増えて、2030〜2050年には、死者が現在の水準よりも年間で約25万人も増加すると警告しています。
温暖化が進めば、熱中症が増えるのはなんとなくわかりますよね。WHOの予測だと、熱中症による死者は約3万8000人増加するそうです。
また、温暖化によって増加する感染症には、マラリアやデング熱、コレラなどがあります。マラリアやデング熱は、熱帯に生息する蚊が媒介しますが、温暖化が進めば、その蚊の生息地域が増えるんです。そして、温暖化が進み気温が上がれば、衛生環境が悪くなる地域が増えますので、コレラなどの感染症も増えるんですね。
WHOが地球温暖化によって増加する感染症のひとつに挙げたデング熱が、2014年8月下旬に日本でデング熱の感染が確認されました。輸入感染症として海外で感染し、日本に帰国してから発症したケースは年間で100例前後ありますが、日本での感染が確認されたのは69年ぶりのこととなります。
戦前は長崎や広島、大阪などで流行することもありましたが、衛生環境の改善と共に日本ではデング熱が撲滅されていました。
今回は東京都内の公園で蚊に刺されたことが原因と見られていて、3名の感染者が確認されています。また、2013年には日本を旅行していたドイツ人女性が、ドイツ帰国後にデング熱を発症していて、未確定ではありますが、日本でのデング熱感染が疑われていました。
デング熱は、デングウイルスを持ったネッタイシマカやヒトスジシマカなどの蚊に刺されることで感染します。デング熱は、輸血や臓器移植などの特殊なケースを除いて、基本的には人から人へは感染しませんが、デング熱患者を刺した蚊は、デングウイルスを持ちます。その蚊に刺されれば、デング熱に感染することになるんです。
デング熱は4〜14日間の潜伏期間の後、高熱、頭痛、筋肉痛、関節痛などの初期症状が出て、体幹部の発疹が現れます。通常の健康な人であれば、解熱剤を服用し、水分補給をしっかり行っていれば、1週間程度で回復します。
ただ、重症化してデング出血熱へ移行すると、全身の出血傾向が出て、死亡することもありますし、免疫力が低下している人や乳幼児も死亡するリスクはあります。
デング熱を重症化させないためには、早めの治療が肝心です。38度以上の高熱や頭痛などの症状が出たら、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。また、その時に海外渡航歴や蚊に刺されたかどうかを医師に申告すると、診断するのに役立ちます。
デング熱の予防法は、蚊に刺されないようにするしかありません。デング熱に予防ワクチンはないんです。そのため、蚊が多そうな場所に行く時は、長袖長ズボンを着用することや虫除けスプレーを使うこと、屋内でも蚊取り線香などを用いるようにしましょう。
今まではデング熱の対策は、海外渡航の時だけで良かったのですが、これからは日本にいてもデング熱対策をしなければいけなくなるかもしれませんね。
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