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ホーム>気になる健康コラム>冬は重症化しやすい低温やけどに注意しましょう!
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やけどというと、熱湯や熱したフライパンなどを触ってしまったり、直接火に触れることで起こるイメージがありますよね。でも、やけどは熱いものだけではなく温かいものでも起こるって知っていますか?
温かいもので起こるやけどを「低温やけど」と言います。「低温」と「やけど」いう言葉は対極にある様な気がしますが、低温やけどを甘く見てはいけません。
人間は42度前後までしか体温を上昇させることができない仕組みになっています。それ以上に体温が上がってしまうと、体を構成するたんぱく質に異変が起こってしまうのです。そして、熱によって皮膚のたんぱく質が変性した状態が「やけど」になります。
つまり、熱いものでなくても、42度以上の温かいものに長時間触れることで、低温やけどが起こるのです。44度の場合、6〜10時間で低温やけどが起こると言われています。
低温やけどの原因は、使い捨てカイロやホットカーペット、湯たんぽ、床暖房などです。冬になると使うものばかりですよね。寒いからといって、長時間これらのものを使用するのは危険です。

低温やけどは重症化しやすいという特徴があります。皮膚表面は角化しているので、42度を超えても多少耐えられるのですが、皮膚の内部は皮膚表面よりも熱の影響を受けやすい状態になっています。
また、皮膚の血流量よりも皮膚内部の脂肪層の血流量が少ないため、やけどを負った部分の深部が血液によって冷やされにくいことも、低温やけどが重症化しやすい要因の一つです。
そのため、皮膚表面はそれ程ひどいやけどには見えなくても、深部は重症のやけどを起こしている可能性があります。
また、低温やけどは長時間熱源に触れていて、やけどの進行がゆっくりなため、気づいたときには重症化していることもあるので注意が必要です。低温やけどが重症化すると、やけどの跡が残りやすい深達性U度や皮下組織までやけどが及ぶV度に達することもあります。

低温やけどは、少し気をつけるだけで予防することができます。使い捨てカイロは、必ず衣服の上から使用するようにして、直接肌に触れないようにしましょう。また、長時間同じ部位に当てておくのも危険です。貼った部位に血流障害が起こると低温やけどが重症化しやすくなりますので、きつい下着や衣服を身に着けるのは避けてください。
湯たんぽは就寝の1〜2時間前に布団に入れておき、就寝時は取り出して眠るようにすると良いでしょう。また、床暖房やホットカーペットの上で眠るのは止めましょう。
これらの注意事項を守り、ちょっとした工夫をするだけで、低温やけどは予防できます。もし、皮膚にちょっとでも違和感を感じたり、低温やけどを起こした場合は、見た目よりも重症化しているかもしれませんので、すぐに医療機関を受診するようにしてください。

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