高血圧の原因には、生理的なものと生活習慣によるもの、怪我や病気等によるもの、先天性のものなど様々な事が考えられます。
生理的な高血圧とは決して病的なものでは無く、運動中に心拍数が上がった時や、プレゼンテーションや面接など、一時的に緊張する状態にある時、または食後1時間以内など特定の条件下では、自然と血圧が上昇する仕組みになっていますので、これは病的な高血圧とは言いません。
一方で怪我や病気が原因の高血圧の場合は注意が必要となります。
具体例を挙げて説明しましょう。
まず、怪我をすると出血を止めるために血液内の血小板という成分が凝固して血管の裂け目を塞いでくれるのですが、この時に出来る血小板の塊が、血液の流れを妨げるため血圧が上昇します。
しかし、これなら怪我の治癒と共に血圧も正常な状態に戻るのですが、脱臼や骨折などで変形してしまった場合などは、変形した周囲の血管が圧迫され、高血圧症になりやすくなります。
また他の病気が原因の高血圧症の場合は、原因となっている病気が治癒しない限り高血圧も継続していきます。
いつまでも高血圧の状態が続くと、他の健康な臓器や器官にも悪影響が出始めますので、この場合は原因疾患と共に高血圧の治療も合わせて行う必要があります。
ただし、感染症など一時的な疾患の場合は原因疾患の治療のみで大丈夫です。
また、先天性の高血圧症は生まれつき何らかの原因(遺伝的な要因や障害によるものなど)で血圧が高いという事になりますから、新生児健診などで見つかった場合は早期に治療を行う事が重要となってきます。
と、ここまで高血圧症の原因として考えられるものを色々と書き連ねてきましたが、一番高血圧症の原因となりやすいものが生活習慣です。
食生活の乱れ、運動不足、不規則な生活、睡眠不足、ストレス...etc。
これらは全て高血圧症の原因となり得るものですから、今現在、高血圧を指摘されていない人でも、生活習慣の乱れを放置していたのでは、将来的に高血圧症となり、そこから深刻な病気を合併してしまうリスクを抱えているので、血圧が正常値である今の内から生活習慣を見直し、定期的に健診を受ける様に心がける事が何よりも大切であると言えるでしょう。


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